確定申告(不動産の売却等の所得がある場合の基礎控除に注意!)

 本日は、個人の確定申告期限です。

 今回あった失敗談を。1年前から、お客様である会社の社員の方から「不動産を売却した場合の税金」について相談を受けていました。居住用の不動産ではなかったので、不動産の売却益に対して「15.315%の所得税、5%の住民税」が係る旨の説明をしていました。

 今回、実際に計算してみると・・・。税制改正で、令和2年度から基礎控除が48万円になりましたが、合計所得金額が2500万円を超える時は基礎控除は0円になったので、この方の場合は、給与所得だけでは基礎控除48万円なのですが、不動産の売却益を加算すると基礎控除が0円となり、その分、所得税、住民税が上がります。

 もちろん、専門家としてはそれを踏まえてアドバイスする必要があるのですが、所得税は令和2年以降の改正で色々と落とし穴があるので、社内(弊社は所得税の実務に長けた者、所得税の理論が得意なもの等多彩なメンバーです)でも今一度情報共有しながら実務を進める必要があると痛感しました。

税制改正セミナー(大阪中小企業投資育成㈱にて)

 毎年恒例になりました。2月15日に大阪中小企業投資育成㈱さんで、プルデンシャル生命保険の坪原さんと一緒に、「税制改正セミナー」を行いました。

 例年に比べ格段に改正内容が少ないので、過去の税制改正で使えるものも含め、以下の説明をしました。

・今回の改正の目玉の、所得拡大促進税制の控除率40%をアップは、実際はさほど減税にならないこと。

・今年4月から適用開始になる「グループ通算制度」は使い勝手が更に良くなったので、中小企業も活用する価値あり。

・固定資産税の特例措置(固定資産税が0円になるもの)は、300万円以上の先端設備等と共に建設された、「家屋!」にも適用可!

改正内容が少ないにもかかわらず、セミナー中、セミナー後も色々と質問を頂き、我々にもとっても大変刺激を頂きました。

なお、プルデンシャル生命の坪原さんの完結明瞭な説明の仕方は、毎度のことながら、とても勉強になりました。

「今さら人に聞けない!決算書の読み方」のセミナー

 2月16日にBーGROOWさんで「今さら人に聞けない!決算書の読み方」のセミナーを行いました。

 今回は、リアル&リモート併用で、併用でセミナーをするのは初めての体験でした。

 このセミナーは、損益計算書、貸借対照表が真逆のA社、B社を例に出して、決算書の読み方をお伝えするものです。毎度のことながら、3時間弱で、「決算書が読める!」ようになるのはなかなか難しいのですが、参加者の方の理解が少しでも深まったのでしたら幸いです。

本日、令和4年度税制改正大綱が与党から発表になりました。

税制改正大綱の要旨を、税目別に記載します。

【法人税編】中小企業対象分のみです

1.所得拡大促進税制の拡充

給与が前年より増加した場合、控除率(注)が増加します。

(注)「前年より増加した給与額」に対する割合です。「増加した額×控除率」を法人税から控除できます。

(現状)控除率15%。給与が2.5%以上増加した場合又は教育訓練費が10%以上増加等は、控除率上乗せ10%。

(改正案)控除率15%。給与が2.5%以上増加した場合、控除率上乗せ15%。教育訓練費が10%以上増加した場合、控除率上乗せ10%。

G・M注:この控除率の拡大だけ見ると減税なのですが、実は、従来も今後も、上記の控除額は「その年の法人税額の20%限度とする(所謂、頭打ち)」という規定があり、通常の会社は給与増加額×15%>法人税額×20%ですので、実質的には何も減税になっていません。

2.少額資産(足場、ドローン、LED等)を使った節税の禁止

今まで、足場等を購入して全額経費にして、その後その資産を貸付して数年で回収する節税方法がありましたが、「貸付にした資産は、一括経費にできない」という改正が入りました。

3.その他:

令和4年1月1日から施行される「電子取引の保存制度」について、実質2年間は、「紙での保存」を容認する改正が入ります。

財産債務調書(税務署に保有財産を提出するもの)は、現在「所得2000万円超かつ財産3億円以上」の人が対象ですが、「(所得がなくても)財産10億円以上」の人も対象になります。

G・M注:寝たきりのお年寄り等も対象になるのでしょうか・・・。

【所得税】

1.改正の目玉は住宅ローン控除

今次税制改正により、住宅ローン控除は4年間の延長(令和7年12月31日まで)となりました。しかし、制度そのものは縮小と思われる方も多いかもしれません。

気になる改正ポイントは次の通りです。

① 控除率 1% ⇒ 0.7%

② 所得要件3,000万円以下 ⇒ 2,000万円以下

以前より住宅ローンの控除率が住宅ローンの利率よりも高く、支出以上の利益を生むことが指摘されていました。所得要件も引き下げられ、高所得者層は税制が使えなくなります。

一方、国を挙げて環境問題へ取り組もうと、省エネ住宅には上乗せの措置も盛り込まれています。縮小の印象ではありますが、必要十分な税制になったのではないでしょうか。

 なお、これらは令和4年1月1日以後に居住用に供した場合から適用され、現在すでに住宅ローン控除の適用を受けている人は対象となりません。

2.税制の見直しにあたって

 コロナ禍において世の中の仕組みが大きく動きつつあります。

 今年の税制改正大綱のコメントの中には「働き方に中立的な税制の構築」という言葉がありました。働き方の多様化、資産形成の多様化、税制もどんどん複雑化しています。それに加え、中小事業者への記帳水準の向上も触れられていました。しかし、日本で簿記の知識や自分の所得税の計算の仕方を知っている人が何%いるでしょうか。税制の改正と共にもっと抜本的な取り組みが必要だと感じております。

【相続税、贈与税、資産税】

今年(2022年)は大改正はありませんでしたが、

冒頭の税制改正大綱の基本的考え方に

『現行の相続時生還課税制度と暦年課税制度のあり方を見直すなど、格差の固定化防止等の観点も踏まえながら、資産移転時期の選択に中立的な税制の構築に向けて本格的な検討を進める』『贈与税の非課税措置は、(省略)普段の見直しを行っていく必要がある』と来年以降、改正あるぞとにおわせております・・・。

1)父母や祖父母などの贈与より、居住の用に供する住宅用の家屋の新築、取得又は増改築等の対価に充てるための金銭を取得した場合の贈与税を非課税とする措置が2年間延長となりますが、非課税の限度額が縮小(最大1500万円から最大1000万円に引き下げ)となります。

 中古住宅(既存住宅用家屋)を取得した場合にもこの規定は使えるのですが、これまでは、中古の場合は20年以内(対価建築物の場合には25年以内)か、耐震基準に適合する証明書があるものでないとダメでした。しかし、今回、適用対象となる中古住宅築年数要件を廃止し、新耐震基準に適合している住宅用家屋(登記簿上の建築日付が昭和57年1月1日以降の家屋については、新耐震基準に適合している住宅用家屋とみなす。)であることを加える措置がなされました。

 なお、受贈者(もらう人)の年齢要件は成人年齢の変更に合わせ18歳以上となります。

これは、令和4年1月1日以後贈与により取得する住宅取得等資金に係る贈与税について適します。

⇒年々、住宅の値段が高くなっているので、お手頃価格で取得できる中古住宅市場の活性化が望まれます。

2)非上場株式等に係る相続税・贈与税の納税猶予の特例制度について、特例承継計画の提出期限が令和6年3月31日まで1年延長となります。

3)地価が上がった固定資産税の税額を新型コロナを考慮し税額を据え置く軽減を商業地に限り、従来の措置と比較して税額上昇分を半分に抑える措置となりました。

4)死亡届などの情報の提供を受けたときは、市町村長は、その死亡した人が所有していた土地・家屋の固定資産課税台帳の登録事項等を税務署に通知しなければならないという改正が入りました。

⇒確実に相続税を申告させるという国のやる気が見えます・・・

台風接近のため

台風14号接近に伴い、誠に勝手ながら本日の営業を13時までとさせていただきました。

御用の方は、お手数ですが担当者の携帯等に直接ご連絡をいただきますよう、よろしくお願いいたします。

取締役会設置の是非

平成18年の会社法施行前まではどんな株式会社も取締役会設置会社であったこと、を踏襲して取締役「設置会社」にしている会社が多くみうけられます。

その中、ここ半年で、立て続けに弊社のお客様4社が取締役会「非」設置会社に変更されました。いずれも関東圏にも多店舗展開する等、相応の売上があり、利益をキッチリ出されている会社さんです。

変更した理由は、取締役会設置会社は取締役3名以上が必要、監査役が必要等のため、会社の実情に合わない、会社の機動性が無くなる、ためです。

機関設計を実態に合わせることにより、経営がしやすくなります。

なお、将来、①上場を目指す、②VC含めファンド等からの外部調達を考える必要がある等になった場合には、取締役会設置会社に変更する等で対応すれば良いかと思います。

みなし解散が現実に・・・

また聞きで恐縮ですが、今年1月ごろに、「みなし解散法人の申告についてのお知らせ」が来た会社があるそうです。

添付ファイルの法務省のチラシにあるように、12年間(変更等の)登記がない株式会社は、強制的にみなし解散(法務局の職権によるみなし解散の登記)になってしまいます。

親しい司法書士に聞くと、該当する会社は、みなし解散になる旨の通知が来るので、それを放置するとこうなるとのことです。

そうなると、会社継続の意思がある場合は、「会社継続の登記」をして会社状態を元に戻すことになります。

その場合は、

  1. 事業年度開始日~みなし解散日
  2. みなし解散日の翌日~会社継続の株主総会決議日の前日
  3. 会社継続の株主総会決議日~事業年度終了日

の各確定申告書の提出が必要になります。

もちろん、役員の登記等をキッチリ行うことによりこうならないよう注意する必要がありますね。

実は、事業承継税制(特例納税猶予)を適用している場合に、「解散」は「認定の取消事由」になるので、重々気を付けましょう!と申し上げているのですが、こういう事例を伺うと、長期に亘って管理が必要な特例納税猶予の適用に当たっては十分な管理体制が必要ということを改めて実感しました。

株価評価の基本的考え方

経営者の方に、「株式を譲渡」した場合の「株価」について、よく質問されます。

これ、なかなか経営者の方に理解されにくいので、弊社では添付ファイルを持参しています。

(注)以下では、同族株主のことを親族と表記しています。

パターン1:親族間での譲渡

  ・原則的評価額になります。

パターン2:親族→同族会社(株式発行会社以外の会社)への譲渡

  ・株価は、パターン1と違い「特別な原則的評価額」になります。

パターン3:親族→株式発行会社への譲渡(所謂、自社株買い)

  ・売却した親族への株式譲渡益への課税は、「総合課税」となり通常は税額が増えます。

大阪中小企業投資育成㈱さんで、「令和3年度 税制改正」のセミナーを行いました。

これも少し前のことで恐縮です。2月19日(金)に大阪中小企業投資育成株式会社さんで、「令和3年度 税制改正」のセミナーを行いました。

投資育成さんの会議室でのセミナーでしたので、共同講師のプルデンシャル生命の坪原さんが用意してくださった「新型フェイスマスク」を着用して行いました。

参加者の方が興味を持ってくださったのは、以下の点です。

1.中小企業M&A税制 

 これは、5年後から益金算入する必要がありますが、初年度に一括で経費が計上できるのは、いわば中小企業等経営強化税制で即時償却するのと「実態は同じ」という説明をしました。

 これに、令和2年度の改正ですが、グループ通算制度(令和4年4月開始事業年度から適用開始)を併用すると法人税の負担の軽減が図れると思います。

2.固定資産税の特例

 先端設備等導入計画の認定が前提ですが、投資後3年間の固定資産税が軽減されるものです。昨年この対象に、一定の先端設備等とともに導入された「事業用家屋」が入りました。家屋が対象になりうることは、まだまだ知られていないようですので、新規投資の場合は積極的に使いたいですね。

3.所得拡大促進税制の25%控除(10%上乗せ)

 今後使い勝手が更に良くなる斯税制ですが、25%控除(控除額を10%上乗せ)はあまり使われていないようですので、その使い方を解説しました。

「今さら人に聞けない!決算書の読み方」のセミナーを行いました。


HPのシステムの関係で 、HPの更新が遅くなりました。

2月16日(火)のB-GROOWさんで、掲題のセミナーを行いました。この内容で初めてのWEBセミナーですが、参加者の方が熱心に聞いてくださいました。

なお、遠方ですが、新しく弊社のお客様になる予定の会社の社長も、(本業はキッチリされているのですが、本人曰く)経理のことは何を聞いて良いかが判らない、と言われていました。そういう方にも、この「決算書の読み方」は、例えば「借入を返済してお金が手元に残っていないのに、なぜ法人税を支払う必要があるのか」等を判りやすく説明しますので、参考にして頂けると思っています。